福山潤さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと（内容、あらすじ、主人公についてなど）

中倉主膳の事件から発し、描かれる新選組の各人物の言葉や行動が主人公、長坂小十郎のその後の人生へ大きな転換となる物語に短編小説の面白味が詰まっていると感じました。
その時代に生きる人物たちのしがらみや関係性、メンタリティなどは時代小説ならではの魅力だと思います。

2．読んでみて感じたこと（聞きどころ、苦労されたところ、文体についてなど）

主にアニメーションや現代劇などの台詞を発する事をしてきましたので、時代物のその時代を感じさせる読みが自分に出来るのだろうか、というところは大きな問題としてもありました。
文体や表現以上に、時代小説の朗読を聴く醍醐味を如何に自分の読みで感じていただける様に出来るのか、そういったところがこの度の貴重な機会を頂いた時に強く想ったところです。

3．番組リスナーの方へメッセージをお願いします。

「川口技研プレゼンツ 司馬遼太郎短編傑作選」を、いちリスナーとして拝聴していた自分がまさか読み手になるとは思ってもいませんでした。
皆さまに朗読を聞いて頂ける機会を頂けまことに光栄です。司馬遼太郎さんの世界の素晴らしさを皆さまにお届けできれば幸いです。

小野大輔さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと（内容、あらすじ、主人公についてなど）

粋だなと思いました。落語においても人情噺が好きなもので、とても気持ちよく読むことが出来ました。天満屋長兵衛のように、飄々と熱く生きてみたいと 思いました。

2．読んでみて感じたこと（聞きどころ、苦労されたところ、文体についてなど）

古典的な文語体で書かれており、さらにその文語体と関西弁が融合された、独特な言い回しが難しかったです。そこに演じ分けも加わってくる。声優として とてもやりがいのある作品だったと思います。

3．番組リスナーの方へメッセージをお願いします。

丁寧に声を紡ぎました。司馬遼太郎先生の作品に内包された、あの時代を生きる人間の熱、そして粋を感じていただけたら嬉しく思います。

野島健児さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと　（内容、あらすじ、主人公についてなど）

名を残す。それがどれほどのものか、僕にはわからないところもあるのですが、声優として代表的な役だったり代表的な作品と出会いたいと思うのは当然のことと思います。
それでもそれが叶うのは一握りの者。そこに光を当ててくれるような、そんな人間の魂に希望を与えるストーリーだな、なんて感じました。

２．読んでみて感じたこと　（聞きどころ、苦労されてところ、文体についてなど）

本はそもそも目で読むものとして目に入ってくる日本語のリズムや瞬間的な印象を与えてくれますが、声に出して読むと消えてしまいそうになるリズムや感覚的な印象を、どうやって音として表現するかがとても難しいです。

３．番組のリスナーの方へメッセージをお願いします。

是非、原作を手にとって文字としての楽しみ、目の楽しみの双方もあじわっていただきたいと思います。

緑川光さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと　（内容、あらすじ、主人公についてなど）

忍者と言うと日本では、割とファンタジー色の強い職業？ですが（ 笑 ）、この作品では、まるで現代社会で働いているかのような、忍者達の哀愁を堪能出来ます。こう言う見せ方って斬新で楽しいですね♪

２．読んでみて感じたこと　（聞きどころ、苦労されてところ、文体についてなど）

司馬先生の作品は、音声化する難しさをいつも感じますが、それだけやり甲斐は感じます。今回、関西風の台詞には指導が入ったので、更に大変でしたが（苦笑）。

３．番組のリスナーの方へメッセージをお願いします。

普段謎に包まれた忍者の裏側を覗いてみませんか？　忍者の哀愁、是非感じてみて下さい。

中井和哉さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと

剣豪小説の主人公というのは、たいてい「余人には真似のできない、唯一無二の剣」を目指すものと思っていました。周作の「理論づけられ、万人に教授できる合理的な剣」がより素晴らしいとする考え方が新鮮でした。

２．読んでみて感じたこと　

抑制の効いた、硬いともいえるような文章ですが、だからこそクスッとなる面白いシーン、とぼけた味わいが生まれるシーンもあります。淡々とした読みで、その雰囲気が出せればと思いました。

３．番組リスナーの方へのメッセージ

「道」を行こうとする男同士のこだわりがぶつかって、様々なドラマが展開します。

鈴村健一さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと

大きな歴史の流れの中に日の当たらない物語があったのかもしれないと思うと切なくなりました。朝日姫は何を想っていたのか、本当の事はわからないというのが、胸に刺さります。

２．読んでみて感じたこと　

僕自身、司馬遼太郎さんの世界を声で体験することが出来ました。文字でイマジネーションを湧かせてくれる文章達を音声にするのはとても繊細で緊張感のある仕事でした。

３．番組リスナーの方へのメッセージ

歴史ある司馬遼太郎さんの作品を朗読できる機会をいただけて光栄です。音から広がる皆様の中だけにある司馬遼太郎さんの世界を楽しんでもらえたら嬉しいです。

置鮎龍太郎さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと

自分の知識にもある程の有名な人名や戦が出てくると、
心躍る感じありますね。

２．読んでみて感じたこと　

関わるたびに修行不足を思い知らされますが、その中にあっても、
如何に聴く方に楽しんで頂けるかを熟慮します。
それにしても大ボリュームでした（笑）。
七週もあるんですってよ。

３．番組リスナーの方へのメッセージ

肩肘張らずにお楽しみ頂けますように。

竹下景子さんのコメント

１．ストーリについて感じたこと

幕末の大坂の市井の様子とともに、（大坂蔵屋敷が【現代の大坂通産局】という解説も司馬さんらしい）大きな組織が時代とともに疲弊しており、その中に起きた怪事件を、若き武士が独力で解決していく過程が臨場感たっぷりに活字されています。そして「あ！」と驚いたのが、新選組の登場。あくまでサブストーリー的な扱いだけれど、作品が違うとこうもイメージが変わるとは、今回は「悪役」、これ以上はネタバレになるので書けませんが。シリーズで読んで、（聞いて）いるからこその愉しさでした。

２．読んでみて感じたこと　

湯屋のシーンがなんとも「あだっぽい」。映像を超える朗読の世界で、是非想像力を存分に発揮して楽しんで頂きたいです。あと、相変わらず司馬さんの作品は難しい漢字が多いので読むのに苦労します。ま、そこも楽しいのですが～

３．番組リスナーの方へのメッセージ

2012 年の放送開始より、番組をお聴き下さいまして有難うございます。「大夫殿坂」は400回を超えました（※1）。これもお耳寄せ下さっているリスナーの皆様のおかげです。これからも司馬作品の魅力をたくさんの方々に知って頂けますよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。
　　（※1）本番組の放送回数が今期（SEASON8）中に400回を超えました