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[第542回 大阪放送番組審議会議事録]

 1.開催日時   平成23年11月21日(月)午後2時00分~午後3時00分
 2.開催場所    ラジオ大阪役員会議室
 3.委員の出欠
  委員の総数   8名
  出席委員数   8名
  出席委員の氏名   井上 宏   井上チイ子
  河内厚郎   上林寛和
  竹田 徹   たつみ都志
  成瀬國晴
  岡田邦夫 (書面参加)

  放送事業者側
  出席者の氏名
  徳永正明  井上 洋
  和田麻実子
4.議     題
  1)『どうしてジャンケンできないの?~人生を変えた大阪空襲~』について
  2)その他
5.議事の概要
  議題2)について
  『どうしてジャンケンできないの?~人生を変えた大阪空襲~』について
  番組の企画意図と内容を説明し、その後聴取いただき審議に入った。

6.審 議 内 容
 
社側空襲で家族を亡くしたり、ケガをした空襲被災者。大阪にもまた、たくさんの空襲被災者がいる。軍人と比べ、国から謝罪や補償が行われていない空襲被災者。これまで自分の経験を話さなかった空襲被災者が、生きているうちに当時のことを伝えたいと声を上げている。今年3月に大阪空襲で被災し体に傷害を負った男性・小宮山重吉さんの半生を描いたミュージカルが上演された。小宮山さんは、火傷によって手を開くことができない為に孫とジャンケンすら出来ない。また、これまで外見や就職差別にも悩まされてきた。このミュージカルは、戦争の悲惨さ・謝罪のない国への怒り・空襲訴訟への発展など、様々な想いがこめられている。小宮山さんの他にも、残された命を“戦争の恐ろしさ”を伝える時間に充てたいと行動を起こしている人達。戦後65年が経た今も、怒りやや悲しみは薄れるものではない。今なお続いている苦悩を空襲被災者の証言を通じて、少しでも残すことができたらという思いで番組を制作した。

委員 (岡 田)戦地ではなく非戦闘員である一般市民の住居地が焼夷弾によって、戦地のごとく焼き払われる光景は想像を絶するものであったと思う。英知ある人間が、お互いを殺すためにその英知を駆使していたこと、また現在も駆使しているということは英知が人の愚かさと紙一枚で隣り合わせになっているようである。空襲で負った一般市民の、そして徴兵された人たちが負った心身の大きな傷は誰が癒すのか。今だに苦しみ、悩み続けている人たちがまだまだ現実に存在することに目を背けることはできない。苦しんでいる人たちがいることを忘れては現在の我が国は存在しない。このことを多くの現代人に知らしめることは、今後同じ過ちを繰り返さないためにも重要である。忘れかけた頃、報道によって再びその過ちを繰り返し周知し同じ過ちを繰り返させないことが重要である。

委員 (岡 田)戦争は、防空法や受忍論など、少なくとも豊な生活をしている現代人には想像つかないものを英知ある人間が作り出してしまう。苦しんでいる人たち生の声は、多くの人に多くのことを訴えている。報道によって多くの人たちが苦しんでいる人たちを支えることになる。和田アナウンサーの語りもまた、その苦しさを支えているようにも感じた。重苦しい内容であった。今もってなおと愕然とする内容でもあった。しかし、大きな訴える力を持つ番組でもあった。

委員 (成 瀬)私自身は、当時は学童疎開で大阪にはいなかったが、兄が当時の様子を書き残していて、どこから風が吹いたとか、どこから大きな火が出たかなどを記している。番組内容は、とても身近な内容で人ごととして聞くことが出来なかった。この番組の良さは、じゃんけんができないという事実からスタートし詳しく進めて行き検証していく所だ。国民受忍論と防空法については初めて知った。この番組は、たくさんの人が戦争について認識できる番組であった。違う角度から検討した番組も放送して欲しい。

委員 (河 内)殊更ドラマチックな構成にしていない所が良かった。防空壕に入るより逃げる方が助かったという事実は初めて知った。ミュージカルの音声は、それほど効果的でなかったが、登場人物の語りには実感があって良かった。「じゃんけんできない」というフレーズは、単純だが印象的であった。空襲のラジオ放送の音が入っている所、「政治家などの有力者と近い人でないと・・・」という件も良かった。静かで重い番組で事実を以て語らせたという所がこの番組の成功要因ではないか。すばらしい番組なので何度も放送してほしい。

委員 (上 林)受忍論の話は聞いた事があったが、これまでは資料、映像などで見るだけであったのが、この番組を通して色々な角度から事実に迫っていて勉強になり、より深く理解できた。生存者の方の「戦争で幸せになる人はいない」という言葉は魂の言葉であった。また、戦争を知らない世代の人のコメントも理解できるし、その様な世代に、戦時中の日本がどんな思想であったのかなどが端的にわかる有意義な番組であった。歴史に学ぶ重要さを感じた。

委員 (井上チ)戦争に関する取材は、進めて行けば行くほど色々な取材対象がある。その中から1つに絞ってきたのだろう。今回の番組は、自分の人生で蓋をしていた部分が出てきたような気がしてつらい。一番共感したのは、「振り向いたお母さんの・・・」という件である。同じような体験をした人が同年代にたくさんいる。裁判とか補償とかを考えた事がまったくなかったのはなぜなんだろうか。舅や姑から捕虜や引き揚げした人の話を聞いてきた。まだまだたくさん裾野があるので、色々と取り上げてほしい。また、私たちの世代は子供へ自分たちの体験を伝えることが難しいので、このような形でいろいろな人が聞くことができるようにしてくれてありがたい。

委員 (たつみ)家族の中では戦争の話題は避けていると思う。話題となった場合も家族に対しては蓋をしている部分があり、家族が暗くなる部分は話しをしない配慮があったと思う。しかし、第三者で聞いてくれる人がいれば語ってくれるだろう。ラジオ大阪や地方のラジオ局が組織を挙げて、広島でも長崎でもない地方の戦争に関する歴史を残してほしい。

委員 (竹 田)番組途中の訴訟に関する話題が出てきた部分から違和感があった。もちろん、同情する部分はあるし、悲惨な戦争を起こしてはならないと思う。しかし、65年前の賠償を訴える事には無理があるのではないか。東京の裁判では、当時の日本国民が戦争によって何らかの被害にあっており裁判所が基準を決めるのは困難だという判決になっているので難しいのではないか。双方の言い分をきちんと取り上げるべきだ。バランスを欠いている。双方の意見を取り上げることが難しいならばもう少し客観的な立場で語る人がいた方が説得力があったように思う。日本では、地上戦は行われていないので機銃掃射の音声の使用はおかしいと思う。ミュージカルの音声は、全体的に重苦しい番組の中で明るく良かった。現実として大阪が焼け野原になった状況を知らない人がたくさんいるのだからきちんと伝えていってほしい。

委員 (井上宏)戦後65年経ち、大阪が焼け野原から復興して現在に至っているという事実を知らない若い人たちの声にははっとさせられた。体験は風化していく中で、事実として戦後復活してきたということをどうすれば残せるのかと感じた。戦争を体験した方にはあたりまえの事実も若い人にはそうではない。体験した人も、もう一度考えなければならない。防空法の話は知らなかった。防空法に関する命令に縛られていたのであろうし、知らされてなかったのだろう。国として知らせたくない情報の1つだったのであろう。制作者が今に立って捉えているのが良かった。歴史を扱ったものは、過去の事実を並べる事が多いが、この番組は視点が今の時間にあるのが良かった。被害者にとっては被害者の今があり、生きている人の証言が今に基づいており良かった。ミュージカルは、ミュージカルのレベルが低く聞きづらいので異質な感じがした。ミュージカルを見て触発されたという話であったので番組の導入として使用してもよかったのではないか。今回のテーマにラジオ局が取り組んだという事が評価されたのではないか。映像などのテレビとは違い声、音でつないでいくラジオならではの描き方が良かったと思う。

 社側 貴重なご意見ありがとうございました。


7.審議会の答申又は改善意見に対してとった措置および年月日

 な し

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表内容・方法及び
  年月日

・ 「番組審議会だより」 (第542回大阪放送番組審議会議事録の要約)

・ 「GO!GO!弁天R.シスターズ」内で放送
   放送日 平成23年1月15日(日)午後8時30分~午後8時45分

・ 「番組審議会だより」 (第542回大阪放送番組審議会議事録)
  ラジオ大阪ホームページ(http://www.obc1314.co.jp)に掲載

  番組審議会の議事録の原本は事務局立ち会いのもと閲覧に応じる。

9.その他の参考事項

 な  し

                                          以    上