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[第524回 大阪放送番組審議会議事録]

1.開催日時   平成22年2月22日(月)午後2時00分〜午後3時00分
2.開催場所    ラジオ大阪役員会議室
3.委員の出欠
委員の総数 8名
出席委員数 7名
出席委員の氏名 井上 宏  井上チイ子  岡本直之  河内厚郎
たつみ都志  成瀬國晴  森脇睦郎
岡田邦夫(書面参加)
放送事業者側出席者の氏名
鈴木理司  高橋信博  三谷良二  吉村直樹

4.議     題
  1)番組審議『ラジオ大阪特別番組 演歌は海峡を越えて』
  2)その他

5.議事の概要
  議題1)について
  『ラジオ大阪特別番組 演歌は海峡を越えて』について企画意図と内容を説明し、その後聴取いただき審議に入った。

6.審 議 内 容
 
社 側 演歌のルーツは韓国にあるのではないかという説があるほどに演歌は韓国(朝鮮) と関係が深い。国立民族学博物館に戦前日本コロムビアが日本統治下の朝鮮で販売していたレコードの原盤が多数保存されていることを知った。 また、産経新聞でも今回の発見について「海峡を越えて」というシリーズ企画で連載された。これらの資料を通して、ラジオ局としてこの音声を貴重な歴史的資料として活用しながら演歌の歴史、成り立ち、朝鮮との関わりに迫りたいと考え番組を制作した。番組では、古賀政男の生い立ち、演歌の音階、演歌のテーマ、演歌の朝鮮への移入、朝鮮の伝統的芸能、朝鮮独特の感情表現「恨(はん)」、日本統治下での朝鮮の人々の苦しみなどを在日韓国・朝鮮人のインタビューを交え、朝鮮と日本の曲を比較を通し様々な面から検証した。
演歌は、日本と韓国(朝鮮)の融合文化ではないかという結論を導き出した過程も楽しんでほしい。
委 員 演歌について今まで知らなかった多くのことを学べた。これまでは、演歌のルーツについて深く考えることがなかったが韓国(朝鮮)との融合文化として育てられてきたという考えは、番組を聴くに従って納得するものがあった。日本の演歌が海峡を越えて、異国、と言ってもお隣の同じ農耕民族である朝鮮で、さらに円熟したことということは、多くの人が抱く悲しみ、苦しみなどの感情が多くの人々の心をつかんだのであろう。
ただ、演歌を演歌として終わらせるのではなく、広く音楽としてどのような評価がなされたのかという視点が欠けているように思った。音楽という極めて大きな世界の中で演歌が、単に海峡を越えるだけではなく、大海原を越え、大陸を越え、多くの人にどのように評価されているのか、もう少し拡大した視点があっても良かったのではないか。
委 員 世の中が平和であると演歌が廃れるというのは演歌の音楽性の柱が細いように思う。平和であっでも苦しい時、悲しい時に歌い継がれていくことに演歌の強い生命力があるよう に思う。平和であるとされている現代社会でも色々な悲しみ、苦しみが蔓延している。音楽も時代と共に変化し続ける生き物であるのであれば、演歌もまたこれからの社会と人の間を取り持ち続けるのではないか。
委 員 日本の演歌と韓国(朝鮮)の音楽がこれほど密接な関係があり発展してきたことをまったく知らなかった。日頃から韓国には親近感を感じ韓国出身の歌手の音楽にもなじみがあっ たが、「カスバの女」を作曲したのが韓国の人だということも初めて知った。
この番組を聴くまでは、これらの演歌に日本語が持つインパクトによって親近感を感じているのだと思っていた。しかし、実際は韓国(朝鮮)と日本の基本的な民族の共通性だけではなく、音楽性にも共通項があるから成り立っている事に気づかされた。ハングル語と日本語の音韻が似ている事には気がついていたが心象的な部分でまでつながっているのだという事がわかりより親近感を感じた。
委 員 最近、日本でも流行している韓国の若手歌手の音楽には、「恨(ハン)」精神はないように思う。韓国の音楽は、世代によって大変なギャップがあるのだと思った。自分自身も演歌があまり好きではないので、もしこの番組が放送されるとすぐに消してしまう。演歌が嫌いなリスナーにとっては耐えれないだろう。
番組としては、質も良いし、高度なものであることはわかるが一般のリスナーはどう感じるのだろうかと思った。
委 員 昭和初期にタイムスリップしたような気分になった。「影を慕いて」は80年くらい前の曲でありながら、歌詞もメロディーも記憶にあり、生命力を感じた。
この番組を今聴いてどう捉えるかということではなく、日本の演歌、音楽をベースにした歴史を記録した教科書として保存すべき番組だと思う。
今回の番組を聴くことがなければ知らなかった事が多かったので、とてもすばらしかった。
委 員 古賀政男さんと服部良一さんの世代、背景には違いがある。古賀政男さんは朝鮮で生活し、朝鮮の音楽に影響を受けた音楽家であり、服部良一さんは関東大震災以降に音楽家と してのキャリアをスタートさせ、朝鮮に音楽を送り出したのだからまったく異なっている。
また、古賀政男さんがどのような音楽に影響を受けたのかについて言及がなかったので機会があればぜひこの部分をはっきりさせてほしい。
委 員 日本は、古代から様々な部分で朝鮮の影響を受けている。現在では、日本独自文化となっている物でも、朝鮮と共通の影響を受けて生まれた物があり、それらを目にすると心が 揺さぶられる。現在の「韓流ブーム」に代表されるように、世代によっては歴史の認識や意識の違いがあるためこの番組の趣旨が理解されない部分も出てくるかもしれないが、ボーダレス化の流れの結果なので良い事だと思う。
この番組は、音楽をベースにラジオだからこそ成り立つ内容であったので、番組としては良かった。非常に勉強になった。今回の番組に対する目線などは良いと思うので違うテーマで取り組んで行ってほしい。
今回の番組は対外的な評価は?
社 側 世代によって番組内容に対する捉え方が違うからであろうか、評価の場でも次点であることが多い。
委 員 演歌のルーツが韓国(朝鮮)にあるというのは意外であった。ただ、色々な日本と韓国の文化を考えると納得がいく。番組では、演歌を通して微妙な時代背景をうまくまとめ、分析されていると思う。今のような経済的にも政治的にも不安定な時代は、演歌が流行すると思うのだが、団塊の世代がいなくなると演歌は廃れてしまうのだろうか。団塊の世代には演歌好きな人が多いので、興味深い内容であり面白い番組であったのではないか。
今後は、食べ物、スポーツ、史跡などさまざまは視点を取り上げてほしい。      
委 員 韓流ブーム以前は、韓国の音楽=演歌という印象が日本人にあった。2つの国には、言葉とメロディーには共通点は多いが、リズムが違う。日本は2拍子、4拍子であるが、韓 国は3拍子である事を考えてもまったく違う所もある。
この番組が取り扱っているネタは面白いが、壮大なテーマを1時間で結論まで導いていることに強引さは気になる。大正時代以降、日本の歌謡曲は歴史的な背景を踏まえアジアの色々な所に影響を与えている事を考えると、番組の結論である演歌が日本と韓国(朝鮮) の融合文化であるという部分は正しいとは思う。ただ、番組は全体的に文学的な解釈に基づいており、音楽的な解釈としては疑問を感じる所もあった。また、川上音次郎から音楽を1つに系統立て結論を出すことにも無理を感じた。
大阪にある貴重な施設である民族学博物館をうまく活用し、今後も新しい展開や可能性を提示していってほしい。
委 員 演歌を「恨」という部分だけで解釈しているがあまりにも狭い範囲での解釈になっていると思う。「ヨナ抜き」や「恨」について新しさはなかった。しかし、日本が統治下の国々に日本文化を導入したことをタブー視され知ることがなかったので驚きがあった。番組を通して文化の共通項を見いだしている点は意義がある事だ。
なぜ、演歌が一般大衆に歌われたのかについては、民族のDNAに長い間に集積してきた共通項があるのだろう。ただ、今回の番組だけでは語り尽くせないと思うのでこれはあくまでも入り口だと捉えるべきだ。
結論にあるように国や民族は違うけれども、ある種の共通な文化はあると思う。その現れとして演歌を捉えるのであれば、もっと究明していくと面白くなると思う。
社 側 貴重なご意見ありがとうございました。

7.審議会の答申又は改善意見に対してとった措置および年月日

 な し

8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表内容・方法及び
  年月日

・ 「番組審議会だより」 (第524回大阪放送番組審議会議事録の要約)
・ 「もっと知りたい!OBC」内で放送
   放送日 平成22年3月24日(水)午後5時45分〜午後6時00分

・ 「番組審議会だより」 (第524回大阪放送番組審議会議事録)
  ラジオ大阪ホームページ(http://www.obc1314.co.jp)に掲載

番組審議会の議事録の原本は事務局立ち会いのもと閲覧に応じる。

9.その他の参考事項

 な  し

                                          以    上